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ジッパーチューブ (結束保護チューブ)

  • ジッパーチューブ, 結束保護チューブ
  • ジッパーチューブ, 結束保護チューブ, ケーブルジャケット
  • ジッパーチューブボビン包装

概要

  • 電磁波シールドジッパーチューブ(ケーブルジャケット、シールドスリーブ)は、ケーブルハーネスを外側から包み込んでシールド層の電気的連続性を確保することで、内部の信号・電源ラインから放射されるノイズ(Radiated Emission)を抑制し、外部からの電磁ノイズの侵入(Radiated Susceptibility)を遮断する部材です。
  • ベースシート(アルミ箔/PVC複合シート)に導電性繊維またはワイヤーメッシュ(Wire Mesh)を追加積層することで、表面移行インピーダンス(Surface Transfer Impedance)を下げ、各周波数帯域におけるシールド効果(Shielding Effectiveness, SE)を向上させることができます。
  • RFジェネレーターやマッチャーなどのRFノイズ源が存在する半導体プロセス装置のケーブル配線、高圧・大電流の電力設備工事、各種電気・通信配電盤、その他EMC規制対応が必要なシールド関連工事に適しています。

主な特長

  • 優れたシールド性能を確保可能(30MHz~1.5GHz帯域で70~90dBの減衰(Attenuation)を実現可能)。
  • 編組線(Braided Ground Strap)を取り付けることで、装置シャーシなど基準接地点へのボンディング(Bonding)、接地経路の確保が可能です。
  • 着脱可能な構造のため設置・取り外し・再設置が容易で、ケーブルマネジメント(配線整理)および機械的保護効果に優れています。
  • ノイズ特性や使用環境(周波数帯域、屈曲の有無、耐食性要求など)に応じて、シート材質・サイズ・締結(結束)方式を選択的に組み合わせることが可能です。

製品の詳細


基本構造

  • 電磁波シールド電線チューブ(ジッパーチューブ、結束保護チューブ)
    1. 基本シート: アルミ/PVCシート、PVCシート、ターポリンシート
    2. 付加シート: ワイヤーメッシュ (材質: 錫メッキ銅線)、導電性繊維 (材質: 銅/ニッケルメッキポリエステル)
    3. 接地部: 編組線 (材質: 錫メッキ銅線)
    4. 結束部: ボタン、マジックテープ、ファスナー、ジッパー(Zip Lock)


シート仕様

シートの種類 シールド用 非シールド用 (結束保護チューブ)
アルミ/PVC PVC ターポリン
構造 Al Foil(0.01mm) + PET Film + PVC Film PVC Film PVC Film + PET 繊維 + PVC Film
厚み 0.24mm 0.35mm 0.50mm
使用温度 -15°C ~ +60°C -15°C ~ +60°C
難燃性 UL94 VTM-0 相当 UL94 VTM-0 相当
付加シート
(下の写真参照)
Al/PVC + 導電性繊維
Al/PVC + ワイヤーメッシュ
Al/PVC + ワイヤーメッシュ + 導電繊維
n/a
接地線 編組線 (錫メッキ銅線) n/a

  • 付加シート

Al/PVC+導電性繊維

電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVC+導電性繊維

Al/PVC+ワイヤーメッシュ

電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVC+ワイヤーメッシュ

Al/PVC+メッシュ+繊維

電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVC+メッシュ+繊維

金属メッシュカバー

電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ)-金属メッシュカバー


シート別の遮蔽率

  • アルミ/PVC基本シートに金属制素材(導電性繊維、ワイヤーメッシュ)を追加し遮蔽性能を増大する。

シートの種類 構造 ノイズ減殺効果
(30 MHz ~ 1.5 GHz)
Al/PVC シート
(シングルレイヤー)
ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVC シート(シングルレイヤー) 70 ~ 80 dB
Al/PVCシート + 導電性繊維
(ダブルレイヤー)
ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVCシート+導電性繊維(ダブルレイヤー) 80 ~ 90 dB
Al/PVCシート + ワイヤーメッシュ
(ダブルレイヤー)
ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-Al/PVCシート+ワイヤーメッシュ(ダブルレイヤー) 80 ~ 90 dB


  • シート別の遮蔽グラフ
  • 電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ) Al/PVC シート

    Al/PVC シート

  • 電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ) Al/PVC+導電性繊維

    Al/PVC+導電性繊維

  • 電磁波シールドジッパーチューブ(結束保護チューブ) Al/PVC+ワイヤーメッシュ

    Al/PVC+ワイヤーメッシュ

* 試験規格: ASTM D 4935



シート結束(締結)方式

  • 活用性に応じて結束(締結)方式の選択ができる。
  • 遮蔽する電線の長さに従って適切に切断して使える (ジッパー型は切断後ストッパーで固定が必要)

ボタン (B)

ジッパーチューブ(結束保護チューブ) シート結束(締結)方式 - ボタン

マジックテープ (M)

ジッパーチューブ(結束保護チューブ) シート結束(締結)方式 - マジックテープ

ファスナー (F)

ジッパーチューブ(結束保護チューブ) シート結束(締結)方式 - ファスナー

ジップロック (Z)

ジッパーチューブ(結束保護チューブ) シート結束(締結)方式 - ジップロック


製品の種類



使用方法


インストール方法

  • ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-1
  • ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-2
  • ジッパーチューブ(結束保護チューブ)-3
  1. ジッパーチューブのサイズ(締結後の直径)は電線束の直径より10~20%大きい製品にする。
    (ジッパーチューブのサイズがきついと電線が曲がる際に結束部分が広がる場合がある。)
  2. ジッパーチューブを包んでから、ジッパーチューブに付いている接地線(編組線)が電線チューブのアルミ面によく接続できるようにする。
  3. ジッパーチューブの接地線の両端に連結線をつなげて設備のグラウンドにに連結して接地し、ジッパーチューブの両端をケーブルタイで結んで電線と電線チューブを固定させる。


作業上注意事項 (隙間縲絏注意)

  • 締結部位の隙間から漏れの可能性 (ボタンとボタンの間、マジックテープがうまく締結されない場合など結束部から漏れの可能性ある)
  • 締結後電線を曲がって設置する場合、締結部位の隙間が広がって漏れが発生する可能性ある
  • ジッパーチューブの内部の電線がきちんと整列されなくて、めちゃくちゃになって電線チューブと電線の間隔が大きい場合


適用例

  • 電線チューブファミリーの中でカスタマイジング大型シールドカバー適用事例である。
  • 電線チューブ発電所EBGシールドカバー適用事例
  • 電線チューブ変圧器シールドカバー適用例
  • 電線チューブ流量計シールドカバー適用例


製品サポート


製品の選択方法

  • 電線ノイズ遮蔽用または電線整理/保護用など用途に応じて基本シートの種類選択(Al/PVC、PVC、ターポリン)
  • 望ましい結束(締結)方式に従って開閉材の選択(ボタン、マジックテープ、ファスナー、ジッパーなど)
  • 高い遮蔽性能が要求されると付加シート(導電性繊維またはワイヤーメッシュ)追加選択

品番

電磁波シールド電線チューブ(ジッパーチューブ、ケーブルジャケット)品番
番号 内容 例示
(1) 開閉材
(結束部)
B: Snap button
M: Velcro tape
F: Zipper Fastener (ファスナー)
Z: Zip Lock (ジッパー)
(2) 基本シート A: アルミ/PET/PVC
E: ターポリン(0.50mm)
V: PVCシート(0.35mm)
(3) 付加シート T: 付加シートなし
S(2): 導電繊維 2重
R(2): ワイヤーメッシュ 2重
RS(3): ワイヤーメッシュ + 導電繊維 1重
(4) サイズ(内径)* 開閉材(結束部)の締結後の内径 030: 30mm
* サイズ(内径)は結束部締結後の寸法であり、電線束の直径より大きい寸法で使うことをお勧めします。

よくあるご質問 (FAQ)

Q1. ケーブルから放射されるノイズは、半導体装置に具体的にどのような影響を与えますか?

A.

  • 半導体プロセス装置、特にエッチング(Etching)装置や成膜(Deposition)装置の内部では、RFジェネレーター・マッチャー(Matcher)へ供給される電力ケーブルと、エンドポイント検出器・MFC(Mass Flow Controller)・圧力ゲージ・熱電対(Thermocouple)・ポジションセンサーなどに接続される低レベル信号ケーブルが近接して配線されるケースが多く見られます。RF電力ケーブルは13.56MHz、27.12MHz、40MHzなどの産業用ISMバンドの基本周波数だけでなく、その高調波(Harmonics)成分まで放射しており、このノイズが隣接する信号ケーブルに電磁結合(EMI Coupling)すると、微小なアナログ信号にノイズが重畳されます。その結果、エンドポイント検出のタイミング誤差、MFC流量信号のドリフト、センサーの誤検出、コントローラーの通信エラーなどが発生し得るため、プラズマプロセスの再現性低下やウェーハ欠陥率(Defect Rate)の上昇につながります。特に露光・検査装置のようにnmオーダーの精密制御が求められる設備では、ケーブルから侵入するわずかな伝導性/放射性ノイズひとつが歩留まり(Yield)低下の原因となり得るため、設計段階からケーブルごとにシールドグレードを区分して管理することが重要です。ジッパーチューブ(ケーブルジャケット)は、これらの電力/信号ケーブルを個別に包み込み、ノイズの放射経路および侵入経路そのものを遮断することで、ケーブルを交換することなく既存配線へシールド機能を容易に追加できる対策です。

お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420

Q2. ベースシート(Al/PVC)のみではシールドが不足するのはどのような場合ですか。また、追加シート(導電性繊維・ワイヤーメッシュ)はどのような基準で追加すべきですか?

A.

  • ベースのアルミシートのみではシールドが不足するのは、強いRFノイズや広帯域の電磁ノイズが存在する環境、あるいは隣接する高感度のセンサー・通信・制御回路に高いレベルのシールドが要求される環境です。特に半導体装置のRFジェネレーター、マッチャー、プラズマ源周辺のように強いRFノイズが発生する箇所では、箔の材質そのものだけでなく、重なり構造、接地およびコネクター終端方式まで考慮しても、要求されるシールド効果(Shielding Effectiveness)を満たすことが難しいケースが少なくありません。また、ケーブルが繰り返し屈曲する条件下では、アルミ箔の伸び率が低い(通常2~5%)ため微細クラックが蓄積し、表面移行インピーダンス(Surface Transfer Impedance)が局所的に急上昇するピンホール型のシールド欠損が発生しやすいため補強が必要です。強い低周波磁界ノイズが問題となる場合は、導電率よりも透磁率が支配的なメカニズムであるため、追加シールド材だけでは根本的に解決できないことがあり、ミューメタルなど高透磁率材料の使用やノイズ源自体のフィルタリングを別途検討する必要があります。
  • 追加シールド材として用いられる導電性生地とワイヤーメッシュは、役割の異なる補完材です。導電性生地は繊維単位で金属化されているためマクロな開口部がほとんどなく、数百MHz~GHz帯の高周波・広帯域RF漏洩の抑制や、箔の重なり部の隙間補完に有利で、厚みが薄いためスペース制約のある用途にも適しています。一方ワイヤーメッシュは純金属(スズメッキ銅線)であるためDC抵抗が低く、低インピーダンスの接地経路確保に有利で、ニット構造自体の伸縮性により繰り返しの屈曲・ねじれに対する機械的疲労寿命に優れているため、ロボットケーブルやドラッグチェーンなどの動的な屈曲環境に適していますが、ニットループ間の開口部が相対的に大きいため、開口サイズと波長の比率に応じて高周波になるほど漏洩が増加する傾向があります。この点を踏まえてシールド層を増やしていくことができます。また、各シールド層の材料ごとのシールド効果を測定すると、単層の場合と比較して二層構造にした場合、約10~15dB程度減衰効果が向上することも参考になります。

お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420

Q3. 接地(グラウンド)処理を適切に行わないと、シールド効果はどのように変化しますか?

A.

  • アルミシートのようなシールド層は、外部電磁ノイズの侵入と内部信号の放射を低減する役割を果たしますが、シールド層の接地が適切でない場合、シールド効果が大幅に低下することがあります。特にシールド層がフローティング状態にある場合、静電(容量性)結合に対してはある程度の減衰効果が残ることがありますが、磁界(誘導性)結合や放射性EMIに対しては、シールド層に打ち消し電流(帰路電流)が流れる経路そのものがないため、シールド効果が低下します。また、接地経路の接触抵抗やインピーダンスが高い場合も、高周波ノイズ電流がシールド層を通じてスムーズに流れず、シールド性能が低下することがあります。したがって、ケーブルジャケットの編組線(接地線)は、装置シャーシなど適切な基準点へ確実に接続する必要があります。
  • 接地方式は、使用周波数、ケーブル長、装置の接地構造、およびノイズ特性に応じて決定する必要があります。一般的な経験則として、ケーブル長が対象周波数ノイズの波長の約1/20以下である低周波域では片端(単一点)接地でも問題ありませんが、それを超える高周波域では、シールド層の両端を装置シャーシまたは適切な接地点に接続し、ノイズ電流を低インピーダンス経路に流す方式が有利です。ただし低周波域で両端接地を適用すると、接地電位差による循環電流(グラウンドループ)の問題が発生し得るため、この場合は片端をコンデンサで接地し、低周波/DC成分は遮断しつつ高周波ノイズのみを通過させるハイブリッド接地方式が、実務上の折衷案として活用されることもあります。

お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420

Q4. スナップボタン・面ファスナー(ベルクロ)・ジッパーなどの結束部でノイズが漏れる理由は何ですか。また、これを低減するにはどうすればよいですか?

A.

  • スナップボタン・面ファスナー・ジッパーなどの結束部でノイズが漏れる根本的な理由は、これらの結束部品が一般的に非導電性の機械的固定要素であるため、その区間でシールド層の電気的連続性が途切れ、ジャケットが物理的に閉じていても電磁気的には開口部(スロット)が形成されるためです。この開口部はスロットアンテナのように動作し、隙間の長さがノイズ波長に近づくほど、特に半波長(λ/2)に近づいたときに漏洩が最大となるため、ケーブルの長手方向に連続するジッパーや面ファスナーの結束部は、全長がひとつの連続したスロットのように作用し、特定の周波数で深刻な漏洩源となり得ます。スナップボタンは点接触方式であり、締結点の間の区間が丸ごとシールドされない状態となるため、3種類の方式の中で最も脆弱です。さらに、結束部は屈曲や外力によって局所的に開いたり、ホコリや摩耗により接触圧力が経時的に低下したりする点も併せて考慮する必要があります。
  • ノイズ漏洩を低減する鍵は、ケーブルジャケットの片方の縁に沿って編組線を縫い付け、ガスケットのように機能させることです。これは面ファスナー・ジッパー・スナップボタンの締結力によって編組線を対向するシールド層に押し当てる構造であり、編組線は多数の素線が編み込まれた構造であるため、結合面が多少不均一であっても多数の素線がそれぞれ微細な接点を形成する多重並列接点効果により、安定した電気的連続性を確保できます。

お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420

Q5. 半導体装置用ケーブルにジッパーチューブを適用する際、どのような基準で仕様を選定すべきですか?

A.

  • 半導体装置用ケーブルは、配線位置によって要求されるシールド性能や使用環境が大きく異なるため、一律の仕様ではなく、適用区間ごとにきめ細かく検討する必要があります。まず、当該ケーブルがRF電力系統(ジェネレーター、マッチャー、インピーダンス整合回路)の近くに配線されるのか、あるいは相対的にノイズの影響が少ない単純な電源線なのかによって、ベースシートのみで十分か、導電性繊維・ワイヤーメッシュを追加したダブルレイヤーが必要かが決まります。次に、チャンバードアの開閉やトランスファーロボットの繰り返し動作など、ケーブルが物理的に頻繁に動く区間かどうかに応じて、結束方式(スナップボタン/面ファスナー/ジッパー/タイラップ)とシートの柔軟性を併せて検討する必要があり、屈曲が頻繁な区間では耐久性が実証された結束方式を選定することが漏洩防止に有利です。第三に、クリーンルーム環境や薬液プロセス周辺のような腐食性雰囲気にさらされる配線区間であれば、接地編組線および追加シートの耐食性も併せて確認する必要があります。最後に、設置後のメンテナンス時に開閉・再設置が繰り返されることを踏まえ、着脱が容易な結束構造を選択すれば、定期点検やケーブル交換作業の時間を短縮できます。イーソンEMCはこうした要求条件に合わせて、ベースシート、追加シート、結束方式、サイズを組み合わせた製品分類コードを提供しており、実際の適用環境(ノイズ源の位置、周波数帯域、ケーブルの可動有無)に基づいた最適仕様についてご相談いただけます。

お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420


参考資料

資料がありません。