概要
- 革新的な放熱材料(熱拡散材料)、サーマルフォームガスケット(TFG)は水平熱伝導性に優れたグラファイトを適用し、発熱源(回路素子など)の熱を短時間にヒートシンクや金属板に伝達させ、熱を広く拡散させて発熱源の温度を落とす機能をする熱伝導部品である。
- 芯材として耐熱ウレタンフォームを適用したので、復元率が優秀になり、密着力も向上されるので、熱伝達効果が優秀である。
- シリコンパッドの短所である厚みの制約がなくなり、幅広く使える
例)10 mm、20 mm、30 mm以上の空間にも熱伝導効果を発揮する。
- 従来のシリコンパッドとの比較
特長
- 水平熱伝導率(400W/mK)が優れたグラファイトを使用
- 表面が滑らかで、スライド方式でケース(ヒートシンク)を装着することが容易。
- 一方、シリコーン製サーマルパッドは表面に粘着性があるので、スライド方式でカバーを装着するのが難しい。
- グラファイト表面と側面の両方をPETフィルムで包んでグラファイトからのパーティクルが発生しない
- 弾力性に優れ、PCBに過度の圧力を加えなくてもいいので、PCBが曲がる問題はない
- 用途に応じて様々なサイズや形状の製造が可能であり、熱性能と硬さ調整が容易である
- 関連特許を多数取り揃え
製品の詳細
放熱材料の仕様
テスト製品サイズ:幅30mm、長さ30mm、厚さ3mm
| アイテム |
単位 |
データ |
備考 |
| 熱伝導率 |
W/mK |
>2 |
ASTM C 518, ASTM E 1530-06 |
| 表面抵抗 |
Ω/□ |
>1x108 |
ESQ-612-04 |
| 耐トラッキング性 |
V |
<105 |
K 30112, CTI |
| 耐電圧 |
V |
<1000 |
ASTM D 149 |
| 使用温度 |
℃ |
<120 |
ESQ-612-20 |
| 難燃性 |
UL94V-0 (E221431) |
圧縮率比較 (ソフト型TFG)
一般形とソフト型は熱伝導率、表面抵抗などの性能に差はないが、ソフト型のTFGが一般型のTFGに比べて約55%柔らかいので、弱い素材のPCB基板に適用する際、もしくは、部品間の圧着で損傷の恐れがある際にそれを防止することができる。
| 圧縮率 |
一般型TFG |
ソフト型TFG |
| 10% |
2.3 kgf |
1.9 kgf |
| 20% |
4.3 kgf |
2.3 kgf |
| 30% |
5.9 kgf |
2.6 kgf |
* テストサンプル : 幅 32mm, 長さ 28mm, 厚み 10.5mm
従来のシリコンパッドとの熱伝導の比較結果
- 同じサイズ(28(W)x32(L)x10.5(T))のTFG、Silicone Padを試料として比較
- 発熱板で試料を20%潰し、温度変化を測定する。
- 発熱板を150℃まで加熱し、TFG試料を付着して熱感知センサーが40℃から60℃になるまでの時間を測定する。
| 区分 |
熱伝導率 |
平均到達時間 |
| TFG |
>2 W/mK 級 |
70” |
| シリコンパッド |
2 W/mK 級 |
166” |
| 3 W/mK 級 |
69” |
| 5 W/mK 級 |
60” |
※ シリコンパッドに比べTFGの長所
- シリコンパッドは、長時間使用すると、硬化してシロキサン(Siloxane)が発生するが、TFGはシロキサン発生するおそれがない。
- シリコンパッドは、硬度が高く、PCB基板が反るおそれが高いが、TFGは軽くて柔らかいので基板が反る可能性が少ない。
- 熱源とヒートシンクの間の距離が遠い場合には、TFGはシリコンパッドに比べ軽量化が可能である。
熱性能改善アレイ設定
広い面積の熱を効果的に制御するための熱伝導システム
特長
- 水平熱伝導率に優れたグラファイトシートは、熱源(heat source)からの熱を素早く拡散させてヒートシンクに伝達することにより、システムの温度上昇を効果的に抑制する
- 耐熱性ポリウレタンスポンジの使用で圧縮復元力が良い
- 同じサイズの場合、並べの数(array)が増加するほど熱伝達の効率が上昇する
- 様々なサイズで製作が容易
性能試験の結果
[試験条件]
- 100mm(W)x100mm(L)x3mm(T)であるサンプルをアレイの数ごとに測定する
- 上部ホットプレートの温度を150℃にし、下部測定部の温度を35℃に設定する
- 上部と下部の間にサンプルを置いて20%圧縮
- 上部の熱がサンプルを通して下の測定部に伝達され、一定の温度に到達する時間を測定
(下の測定部の温度が40℃から60℃になるまでの時間を測定)
[試験結果]
アレイのない単独のタイプに比べて、アレイの数を2個、3個、4個などに増やすほど熱伝導効率が上がる結果になる
| アレイ数 |
熱伝導の比較試験の結果(秒) |
| 試料#1 |
試料#2 |
試料#3 |
試料#4 |
試料#5 |
平均
|
| 1個 |
120.4 |
125.1 |
120.9 |
124.3 |
122.1 |
122.6 |
| 2個 |
73.4 |
74.2 |
72.6 |
71.9 |
72.5 |
72.9 |
| 3個 |
53.4 |
54.8 |
55.2 |
51.9 |
53.4 |
53.7 |
| 4個 |
47.4 |
49.7 |
48.1 |
47.2 |
46.1 |
47.7 |
適用事例
CPU、GPUなどのヒットソース(発熱源)に付着してヒートシンクに熱を伝達して過熱を防止する
様々なアプリ
製品サポート
品番
| Number |
Code |
Example |
| (1) |
Product Code |
TFG: サーマルフォームガスケット |
| (2) |
Width (W) |
280: 28.0mm |
| (3) |
Length (L) |
300: 30.0mm |
| (4) |
Thickness (T) |
090: 9.0mm |

よくあるご質問 (FAQ)
Q1. 従来のシリコンパッドと比較したサーマルフォームガスケット(TFG)の熱伝導メカニズムの違いと冷却効率について教えてください。
▶
A.
- シリコンギャップパッドが素材自体を通じて熱を垂直(Z軸)方向のみに押し出す方式であるのに対し、サーマルフォームガスケット(TFG)は、下部熱源からの熱を水平熱伝導率(400W/mK以上)が非常に高いグラファイト外皮へ急速に拡散(Heat Spreading)させた後、上部ヒートシンクへ伝達するメカニズムを持っています。
- エンジニアは内部ウレタンフォームの断熱性質を懸念しがちですが、TFGはホットスポットの熱を外皮全体の面積に分散させることで、放熱板との有効接触面積を最大化します。
- シリコンパッドは厚みが増すほど熱抵抗が急激に上昇しますが、TFGは優れた熱伝導率を持つグラファイト(400W/mK以上)の特性により熱抵抗の変化がほとんどありません。そのため、機構公差が大きい構造やギャップ(5mm以上)が広い構造において、はるかに優れた冷却効率を発揮します。
お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420
Q2. 高温環境において、ウレタンフォーム芯材の圧縮復元力やガス放出(Outgassing)による汚染のリスクはありませんか?
▶
A.
- モバイル機器や車載用ディスプレイの設計において、長期信頼性は必須の検討項目です。
- TFGは高弾性ポリウレタンフォームを採用しており、85℃〜125℃の過酷な高温環境で長期間圧縮(推奨圧縮率10〜20%)されても、長期(永久)圧縮復元率(90%以上)に優れ、安定した接触を維持します。
- また、精密な化学工程を通じて、密閉されたハウジング内部から排出される可能性のある有機ガス(アウトガス)を最小限に抑えました。これにより、ディスプレイ光学シートの黄変現象、LCD/OLEDパネルの汚染、接点部位への有機物付着による通信不良などの二次的な信頼性問題を根本的に遮断し、電装および産業用機器に安心してお使いいただけます。
お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420
Q3. スライド組立時のガスケットのズレ現象や、グラファイト粒子の脱落による回路ショートの防止対策はどうなっていますか?
▶
A.
- シリコンパッドは特有の粘着性(Sticky)があるため、スライド方式でカバーを覆う際にパッドがズレたり破れたりする現象が発生しやすく、量産歩留まりを低下させる要因になります。
- 一方、TFGは表面摩擦係数が低いため、滑らかに滑りながら組立ラインにしっかりと収まります。
- 特に、導電性物質であるグラファイト粉末が脱落(パーティクル)してPCB基板の微細パターンの間でショートを引き起こす問題を防ぐため、移送EMCはグラファイトの表面だけでなく側面断面まで電気絶縁性に優れた超薄型PETフィルムで完全に密閉するカプセル化特許工法を適用しました。これにより、量産組立時の摩擦や長期の振動環境でも炭ソ粒子の脱落の懸念がなく、回路の安定性を保証します。
お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420
Q4. 薄いPCB基板や強度の低いパネル部に適用する場合、締付圧力による基板の反り(Warpage)現象を予防できますか?
▶
A.
- 高集積の薄板PCBは微細なピッチパターンが多く、硬度の高いパッドで加圧すると基板が反り、はんだ接合部(BGAなど)が破損する致命的な不良が発生するリスクがあります。
- TFGは内部芯材が空気を含んだフォーム構造であるため、同一の圧縮率を達成するために必要な荷重(CLD)がシリコンゴム系パッドに比べて圧倒的に低いです。特に、通常のTFGに比べ約55%柔らかい圧縮特性を持つ「ソフト(Soft)TFG」ラインナップを別途提供しています。
- これにより、ボルトの締付トルクが低い構造や固定機構の設計が脆弱な構造でも、基板やハウジングに無理な機械的ストレスを与えずにソフトに密着し、反り(Warpage)による損傷を根本的に予防します。
お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420
Q5. 放熱とEMI接地(Grounding)を同時に解決する「接地型サーマルフォームガスケット(Ground TFG)」の性能について教えてください。
▶
A.
- 5G通信モジュール、ADASレーダーなど電力密度の高い超高周波部品は、発熱と同時に強力なEMIノイズを放出するため、狭い空間内で放熱パッドとEMCガスケットをそれぞれ設計することには限界があります。
- 「接地型TFG」は、熱伝導用グラファイトコアの外層に電気伝導性に優れた導電性布(Conductive Fabric)を複合一体化した構造をとっています。
- これにより、Z軸抵抗0.1Ω未満の超低抵抗インターフェースを形成し、発熱源と金属シャーシ間の完璧なグランド経路を確保します。結果として、単一の部品を配置するだけで、高温の熱を即座に放出すると同時に放射ノイズをシャーシにバイパス(Bypass)させて減衰できるため、構造のスリム化と工程短縮に非常に効果的です。
お問い合わせ: ask@esongemc.com / +82-2-2082-5420
参考資料